スプラッシュ・マウンテンとオーディオアニマトロニクスについて

Splash Mountain ride スプラッシュマウンテン
jpellgen (@1179_jp) Splash Mountain
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スプラッシュマウンテンの名前の由来

Splash Mountain
simon17964 Splash Mountain

開発当初は「Zip-a-Dee River Run」と呼ばれていました。
その後、1984年に公開された、ディズニー映画『Splash 』の監督ロン・ハワードと、当時のCEO だったマイケル・アイズナーが「スプラッシュ・マウンテン」に名前を変更しようとしました。
しかし、技術者達は一蹴いっしゅうしたそうです。
右往左往した結果、「スプラッシュ・マウンテン」に落ちつきました。



「Zip-a-Dee」は日本人にとって発音しにくいですよね。
それなので、「スプラッシュ・マウンテン」になって本当に良かったです。

動画にしてみました👇

オーディオアニマトロニクスについて

カントリー・ベアー・ジャンボリー

1972 Country Bear Jamboree Pre-Opening Flyer
Tom Simpson 1972 Country Bear Jamboree Pre-Opening Flyer

1971年にオープンしてから数年後、ロサンゼルスのディズニーランドのアトラクション「カントリーベアー・ジャンボリー」の人気がなく閑散かんさんとしていました。
18頭のベアー達が「オーディオアニマトロニクス」の技術でカントリー・ミュージックに合わせて演奏会をするアトラクションです。
※2001年9月にこのアトラクションは閉鎖されました。



技術者のひとりのトニー・バクスターは、この状況を嘆き悲しみ、なんとかしなければと考えます。
「スプラッシュマウンテン」にも「オーディオアニマトロニクス」を取り入れたいと思いますが、製作費は当時で7500万ドルもかかっていて、予算を遥かに超えていました。

アメリカン・シングスの再利用


そこで苦肉の策を取り、トゥモローランドのエリアにあったアトラクション「アメリカン・シングス(American Sings)」のショーを閉鎖して再利用することにしました。

アメリカ建国200年を記念して作られたアトラクションで、14年間で幕を閉じます。

“America Sings” Full Show at Disneyland 1987 in Tomorrowland’s Carousel Theater – HQ with Close-Ups
MouseSteps / JWL Media

右の赤丸のハゲワシ。見覚えありませんか?

オーディオアニマトロニクス
Tom Simpson VP634 – Old West Serenade

「スプラッシュマウンテン」にいますよね。

ブレアラビットが、滝壺に落とされる上り坂で最終忠告のセリフを言うハゲタカ達です👇

Splash Mountain ride
Haydn Blackey Splash Mountain – Magic Kingdom

“Time to be turning around …if only you could.
If you’ve finally found your Laughin’ Place, how come you aren’t laughing?”

“So you’re looking for a Laughin’ Place, eh?
We’ll show you a Laughin’ Place.”

(ざっくり日本語訳)

引き返す時がやってきた…それができればだけどね。
せっかく「笑いの国」を見つけたのに、どうして笑ってないんだい?

笑いの国」を探しているんだろ?
我々が本当の「笑いの国」を見せてあげようじゃないか。


ただし、ブレア・ラビットなどの主要なキャラクターは、最初からデザインして作り上げています。

Splash Mountain ride
Bart Hanlon Splash Mountain ride

3年後、マジックキングダムとTDLにオープンした「スプラッシュ・マウンテン」のオーディオアニマトロニクスは再利用ではなく、いちから作り上げたものです。

2023年3月31日 追記

もしかしたら、WDW版スプラッシュマウンテンのオーディオアニマトロニクスも再利用されるかもしれません。

商標登録

「オーディオ・アニマトロニクス」はウォルト・ディズニー・カンパニーが作った造語です。
「アニマトロニクス」の部分が、「アニメーション」と「エレクトロニクス」を掛け合わせた言葉です。
要は、音楽に合わせて自然な動きをコンピューターで制御していますよ。と言うことです。
機械っぽくなく、より人間や動物に似た動きが可能になっています。
アトラクションの楽しみがより増える手法ですね。

Carousel of Progress
Cory Doctorow

この手法を研究して開発したウォルト・ディズニー・カンパニーは1964年に商標出願を提出し、3年後の1967年に認められています。

ウォルトの願望

1949年にウォルト・ディズニーがニューオーリンズに旅行して、現地で購入した機械仕掛けの鳥のおもちゃからヒントを得たことから始まりました。
そこから試行錯誤して、1963年に「魅惑のチキルーム」で初めて披露します。

なんと「魅惑のチキルーム」デビューの日の貴重な写真ですね!

「パイレーツ・オブ・カリビアン」のオーディオアニマトロニクスの役者とのツーショット👇

その後、オーディオ・アニマトロニクス・テクノロジーを題材にした会議の中で、技術者がウォルトの望むような結果を出せそうにないと言った際に放った言葉がこちらです👇

 “God damn it!
If you can visualize it, if you can dream it, then there’s some way to do it!
Now keep after it until we get it! “

(ざっくり日本語訳)

“ ちくしょう!もしそれが視覚化出来たり夢見る事が出来るのなら、なんらかの方法があるはずだ! よし、納得できる良いものが出来るまでやってやる!“

物作りをする課程は、長い長い道のりです。
結果が出るまでは、納得しないウォルトらしい言葉です。

他にもウォルト・ディズニーが残した言葉をまとめています👇

おまけ

「スプラッシュマウンテン」以外にもパークにはたくさんの「オーディオアニマトロニクス」の技術が使われたアトラクションがあります。
生きているような滑らかな動きをしているアトラクションを、当たり前のように楽しんでいました。

素晴らしいアイディアと、血のにじむような努力があってこその産物なのですね。
そこを踏まえてこれからは楽しみたいと思いました。

こちらはカリフォルニアのディズニー・ランドのPirates of the Caribbean(カリブの海賊)のオーディオアニマトロニクス制作現場の映像です。
2分ちょっとの映像ですが、もっと見ていたいです!


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