ギデオン・ベイクハウスの秘密 こだわったストーリーの作り込み

Gideon’s Bakehouse Walt Disney World
Disney Springs Food 2021 | Flavors Of Florida Event | Watermelon Dole Whips & NEW Gideon’s Cookie Paging Mr. Morrow
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ギデオン・ベイクハウスのバックストーリー

複雑で深い歴史

ディズニーパークでは、パーク内すべてのものにテーマやバックストーリーがあります。
アトラクションのデザインに隠されていたり、隠れミッキーもあったり、ファンの間では、それを見つけることが楽しみであったりします。

2020年6月に、ディズニー・スプリングスにオープンしたスイーツ店の「Gideon’s Bakehouse(ギデオン・ベイクハウス)」も同様に、ミステリアスなバックストーリーがたくさん隠されています。

創業者の スティーブ・ルイス氏 と アートディレクターのマイケル・レイズ氏が手がけた「Gideon’s Bakehouse(ギデオン・ベイクハウス)」店作りの戦略について書いていきます。

本家ディズニー顔負けの、こだわり抜かれたストーリーの作り込みに驚くと思います。

Gideon’s Bakehouse(ギデオン・ベイクハウス)」について。
まだ読んでいない方は、こちらの記事からどうぞ。

元々は書店だった跡地

ディズニー・スプリングスに2号店を建設する場所にさえ、秘密があります。

店舗を新設するため、元々あった古い書店を解体中に、レンガの壁の小さな隙間から、初代オーナーの肖像画とお店の台帳を発見しました。

かつて、この場所は書店の『Lindwurm Booksellers(リンドヴルム・ブックセラー)』でした。
所有主は Jonathan Lindwurm(ジョナサン・リンドヴルム)。
彼は、希少本と古美術品のコレクターでした。
その趣味が高じて、お店をオープンしたようです。

レンガの隙間から発見された ジョナサン・リンドヴルム氏の肖像画

ちなみに「Lindwurms(リンドヴルム)」とは、ヨーロッパでよく知られている伝説上のドラゴンです。

こちらはオーストリアのカリンシア州、クラーゲンフルトにある
ノイアープラッツ広場の彫刻の噴水「リンドヴルム」です。


看板を継承しています

ギデオン・ベイクハウスの外壁には、古ぼけた看板が掲げてあります。
看板には「Lindwurm Bookseller Curious Books&Antiques」と書いてあります。
昔のお店の看板を掲げ、元書店&アンティークショップを改装して、現在はお菓子屋をやってます的なスタイルです。

雰囲気のある看板。新旧の対比がGoodです。

店内は、ジョナサン・リンドヴルム氏が生きていた、中世の時代の古い書店をテーマにしています。

中世を意識した店内。
赤いアクセントライトとシャンデリアにキャンドルの灯りでヴィクトリア時代へタイムスリップ。

ディズニー・スプリングスの元住人の肖像画

元ディズニー・スプリングスの住民の肖像画で飾られた店内では、長い歴史を感じることができます。

Gideon’s Bakehouse
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元住人の経歴

Doctor Kenneth Agny(ケネス・アニー医師)

Nurse Stillwater(スティルウォーター看護師)・・・100年以上もの間アニー医師の元で 働いているそうです。

Valentine Carmichael(バレンタイン・カーマイケル)・・・彼の野性的な眼差しから狂気を感じることができる、とのことです。

Bertrand LaScie(バートランド・ラッシー)・・・多くの人によれば「街で最もハンサムで放蕩な男」であったと言われています。しかし、多くの人が、彼は怪物であったかもしれないとも言っているのです。

引用元 https://www.disneyfoodblog.com/2020/12/30/meet-some-of-the-mysterious-characters-from-gideons-bakehouse-in-disney-springs/

インスタグラムで肖像画の身元が判明するパターンも

まだ元住人、全員の身元は判明していませんが、小出し小出しに明かしていくようです。

例えばこんな感じで・・・

スミッティと呼ばれる少年については、あまり知られていません。
スマイト一家に引き取られた孤児と思われるスミッティは、スリの腕前が相当なものだったらしいです。

Smitty(スミッティ)のグッズはまだないので、いつか販売されるかもしれません。

The Gideon’s Guardian(ギデオンの守護者)

ギデオン・ベイクハウスには、なんと守護者のガーゴイルが!
店内に入店するゲストを、屋根から見守って?います。
彼に関するバックストーリーも、とても興味深く楽しいものです。

ガーゴイルにまつわるエトセトラ

2020年12月18日の午前5時18分に、その事件は起きました。
不思議な生き物が、ギデオン・ベイクハウス店の頭上を飛び回っていました。
ギデオンの『G』マークを盗み、屋根の一角に鎮座したのです。

彼はそこから離れないので、そこにずっと居続けるかもしれません。

(ざっくり日本語訳)

ガーゴイルが見守る、不思議で不気味な雰囲気のお店。
『G』の文字を抱えて離しそうにありませんね。

ガーゴイルがインスタグラムを開設

まだ、1件の投稿のみですが、彼はインスタグラムを開設しています。
一応、守護神とされているので、物言いが上から目線です。

My name is difficult for the tongue of mortals but master the word and gain my protection.

私の名は、人間の舌では(発音するのが)難しいであろう。
だが、言葉を使いこなせば、私の守護を得ることができるだろう。
(ざっくり日本語訳)

ギデオン・ベイクハウスのスタッフもこう言っています。
「不思議な言い伝えでは、彼の名前を正しく発音できれば、あなたを特別に守ってくれるそうです。」

ガーゴイルの本名

彼の名前は・・・「Agubadijadzs」。
Latvian(ラトビア語)らしいです。

読めますか?
「発音の仕方サイト」でこの単語を見つけました。
何度聞いても、難しいです。

発音の仕方を学びましょう!

創業は2020年ではなく、1898年?

上記のガーゴイルの写真に「Est.1898(創業1898年)」との表示があります。

ギデオン・ベイクハウスの本当の開業年は。。。
・2016年(イースト・エンド・マーケット店)
・2020年(ディズニー・スプリングス店)
です。

しかし、スティーブ氏が購入した中世の料理本の出版年が1898年だったので、元の持ち主の Gideon君 に敬意を表した形を取りました。
100年以上続く老舗の店舗ふう の設定です😁

トビアス・ブリムストーン博士(Dr. Tobias Brimstone)について

Gideon’s Banana Bread Cookie & SECRET Coffee |
Disney Springs 2022 | NEW Gideon’s Banana Bread Cookie & SECRET Coffee  Paging Mr. Morrow

突如登場した 探検家の Dr. Tobias Brimstone (トビアス・ブリムストーン博士)。
架空の探検家で、ギデオンの新たなトレードマークとなりました。
Tシャツやアロマキャンドルなどのオリジナルグッズも、発売から瞬く間に売れてしまうほどの人気です。

トビアス・ブリムストーン博士の物語

書店の「ジョナサン・リンドヴァーム」に「ギデオン・ベイクハウス」は建設されました。
建物には珍しいものや奇妙なものが、昔のまま残されていたのです。

しかし、リンドヴルム氏はかつてどのようにして、膨大なコレクションを手にいれたのだろうか?との疑問が湧いてきます。
彼は、探検家、冒険家、科学者であるトビアス・ブリムストーン博士を雇っていたのです。

ブリムストーン博士は、古代の希少本・偶像・骨董品を求め、世界各地を冒険していました。
また、神話で語られるような怪物の調査もしていたようです。
例えば、人魚・ハーフバットマン・オレンジ顔の少年、レモン顔の少女、などです。

このことから、ブリムストーン博士自身がこれらの幻想的なキャラクターを繋ぐパイプ役であると、私たちは信じるようになりました。
博士は、次にどんな秘密を発見してくれるのでしょうか。

(ざっくり日本語訳)

スティーブ氏からのメッセージ👇

ギデオンでは、エキゾチックな味や呪われた偶像が必要なとき、誰に頼めばいいのでしょうか?
答えは簡単、トビアス・ブリムストーン博士です。

また、これからの博士の活躍やミステリアスなストーリーについても、注目していてください。

ブリムストーン博士が発見した神話に出てくるような怪物たち

人魚

Key Lime Pie Cake(キー・ライム・パイ・ケーキ)のアロマキャンドルのラベルで確認できました。
名前と詳細を調べましたが、判明せず。
きっと、いつか分かるのでしょう。

ハーフバットマン  Signore Pipistrello(シニョーレ・ピピストレッロ)

シニョーレ・ピピストレッロの物語。
謎の男ピピストレッロに関する噂です。

彼は、北イタリアのアルプスで孤児として発見される。
その奇妙な容姿から、近くの村に捨てられてしまう。
しかし、裕福な変わり者が、彼を自分の子どもとして育てることにする。
哲学、錬金術、音楽など、当時の最高位の学者を集め、少年をルネサンス時代のコウモリに育て上げてしまうのだった。

※ピピストレッロは(イタリア語で「紳士的なコウモリ」)と言う意味です。

最近のピピストレッロ氏の近況。

彼は常に研究を続け、前オーナーのリンドヴァーム氏が最後に持っていたとされる、貴重な本を探しにアメリカへ行きます。
チョコレートやお菓子が大好きで、いつでも食べていたい彼は、店の変貌ぶりに驚き、また喜びました。
でも、朝のコーヒー、ケーキ&クッキーが食べたいと言っているのですが、夜しか活動できないので、食べることができない彼に、優しいスティーブ氏とスタッフ達はダークチョコレートのクッキー&ケーキを作ってあげたのでした。

名は体を表す?!
パイプを加えて「紳士的なコウモリ」の様相です👇

オレンジ顔の少年 Stuart Valencia(スチュアート・バレンシア)

スチュアートの物語


「種を飲み込むと木が生える」と言う話を聞いたことがない人は、スチュアート・バレンシアの話を参考に。
色白で病弱な少年だったスチュアートは、死にそうなほど青白い顔に少しでも色を取り戻すために、オレンジを与えられていました。
これは魔法のように効いたので、彼は朝昼晩と、オレンジを完食し続けます。
そして、月日が経つにつれ、スチュアートはことわざの「You are what you eat.(人は食べたものでできている)」と身をもって示すように。
オレンジの木であり、永遠の少年でもある、スチュアートは何世代にも渡ってフロリダの木立の中で孤独に生きてきたのです。

スチュアート君の近況

彼はギデオン・ベイクハウスに、世界と共有したい特別なレシピ(彼の大好物)を持って現れました。
そのレシピ名は、『オレンジ・ピーカン・チョコレートチップ・クッキー』です。

バニラビーンズクッキー生地に、ダークオレンジチョコのチャンククッキーに、
チョコレート・ピーカンナッツプラリネ・オレンジピールのトッピングがされています。

スチュアート君に敬意を示し「スチュアート・クッキー」と呼んでいるそうです。

年に一度(4月)にしか、彼には会えないようです👇

レモン顔の少女 Bonnie Brae(ボニー・ブレア)

ボニー・ブレアの奇想天外な物語

その昔、かわいい少女が、家族の農場で謎の病に倒れました。
悲しいことに、彼女は助かりませんでした。
彼女のために、墓石のそばに新しい品種のレモンの木を植えました。
その実は、彼女の名前の由来となる「ボニー・ブレア」となりました。
数週間後、新芽が出始め、 ボニーの父親は、土の中から小さな手のようなものが出てくるのを見ます。
手を伸ばすと、なんと人影が!
大きな青い瞳といたずら好きな笑顔はそのままに、レモン色の頭に収まった不思議な娘に生まれ変わっていました。
家族に愛され、カリフォルニアの農場で幸せに暮らしていたボニーでしたが、いつも「なにか違う・・・。」という虚しさを抱えていたのです。

ボニー・ブレアの最近の近況

ある日、フロリダに住むスチュアート・バレンシアという奇妙な男の子の話を耳にします。
翌日、彼女は国を越えてギデオンのベイクハウスに向かい、冒険が始まるのでした。

ボニーをイメージした9月のクッキー、「レモン・ポピーシード・クッキー」は大人気でした👇

トビアス・ブリムストーン博士とジョー・ロード氏は酷似?左耳のイヤリングに注目!

リンドヴルム氏に雇われていた トビアス・ブリムストーン博士と、 元ディズニー・イマジニアリングのJoe Rhode (ジョー・ロード氏)が似ていると噂になっていました。

見てください!似てますよね👇

噂を聞きつけた、ジョー・ロード氏本人がツイートしています。

私は(オーランドが)地元ではないので、ギデオンには行ったことがないのですが、もしこれが私だとしたら、大変光栄なことです。
そして、もしこれが私をモデルにしたものだとしたら…
このキャラクターがサファリハット(探険帽)を脱いだら、彼のおでこはトップボタンまで広がっているのではないでしょうか。

(ざっくり日本語訳)

モデルにされたかもしれない喜びと、自虐ネタを綴っています。

ディズニー・イマジニアリング時代から、ジョー・ロード氏のトレードマークと言えば、左耳のイヤリングでした。
探検家のように、珍しい場所を旅してその土地の人々と触れ合うことが趣味の方です。
1987年頃から、珍しいイヤリングを収集し、今では約700個以上のイヤリングを保有しているそうです。

Interview with Joe Rohde, Imagineer Behind Animal Kingdom, Aulani, and More--DD011
Joe Rohde, the creative genius behind the Adventure’s Club, Animal Kingdom, and Aulani Resort in Hawaii joins us to talk...
ジョー・ロード氏について

さいごにスティーブ氏について

創業者のスティーブ氏が、一冊の中世時代の料理ブックから、構想を膨らませ、クッキーとケーキのお店をオープンしたストーリーに触れてきました。
奥深い凝った設定が、探っていて面白かったと同時に、どこまでも終わりが見えず時間がかなりかかりました。

探っていく内に、スティーブ氏の人柄については良い印象の意見しかないのが印象的でした。

レシピも、クッキーやケーキも、バックストーリも、従業員でさえも大事に守り育てあげていく スティーブ・ルイス氏の姿勢に、皆惹かれるのだと思います。

ウォルトの残したものを維持し続け、さらに物語を作り続けている「ディズニー」に似ていると思いませんか?
だからこそ、ギデオン・ベイクハウスがディズニー・スプリングスに旗艦店を出店したのは、至極当然のことだったと言えるでしょう。

こんなに、人気があり忙しい今でも、生地作りをしながら、時間の合間をみてSNSのコメントにスティーブ氏本人が返信しているのです。
ゲストひとりひとりと、繋がっていたいとの想いからだそうです。
店内で声を掛ければ、気軽に写真撮影にも応じてくれます。

昔、このようなコメントを残していました👇

私は強いイタリア人女性に囲まれて育ったので、性差別や男性優遇の言動は知らないで育ちました。(中略)
男女は常に平等で、お互いを尊重し合うべきだと思います。
私は2人の母親に恵まれ、不寛容な社会で、ゲイ女性であることの偏見と闘う姿を見てきました。
困難の中でも楽観的に生きる彼女たちの姿に、私はいつも勇気づけられてきました。
彼女らの若々しい強さは、私が今でも目指しているものです。
(ざっくり日本語訳)

最後に、こんな素敵な言葉で締めています👇

この世界に生きるすべての女性たちに、心から敬意を表します。

ギデオンベイクハウスオーナー スティーブ

オーランドにしか存在しない、独特なお店の雰囲気と大人気のクッキー&ケーキ。
目と舌で味わってみたくなりましたか?






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