3月17日は聖パトリックデー
毎年3月始めになると、ウォルト・ディズニ・ワールドは緑色のグッズや食べ物を販売します。
そう『St. Patrick’s Day(聖パトリックデー)』のお祝いをするためです。
3月17日は、アイルランドにカトリック教を広めた聖パトリックの命日なのです。
詳しい解説はこちらです👇
ウォルト・ディズニー・ワールド 懐かしの聖パトリックデー
1973年の『イッツ・ア・スモール・ワールド』のアイルランドシーンです。
「聖パトリックデー」がテーマだったのですね。しかもミッキーがいるなんて、とてもレア!
こちらは、ウォルト・ディズニー・ワールド 1983年3月のカレンダーは、レプラコーン姿のミッキー👇
ディズニー・スプリングスでのお祝い
毎年ディズニー・スプリングスでは 恒例の聖パトリックデーフェスティバルがおこなわれます。
今年は3月11日~17日まで『Raglan Road Irish Pub & Restaurant(ラグラン・ロード・アイリッシュ・パブ&レストラン)』で開催されます。
アイルランドで活躍する有名なアーティスト、ダンサーのパフォーマンスや伝統的なアイルランド料理を楽しむことができます。
レプラコーンの帽子ケーキ(金貨つき!)や Dubliner Burger(ダブリンバーガー)など。
アイルランドにちなんだフードが満載👇
ウォルトとアイルランド
アイルランドから、じゃがいも飢饉など、様々な理由で世界各地へ多くの人が移住した歴史があります。
ディズニー家もそうでした。
ウォルトは、生前こう言っていました。「I’m half-Irish.」
アメリカ人である誇りを持ちつつ、半分はアイルランドへの思いを馳せていました。
アイルランド伝統工芸品「クラダリング」
ウォルトは、右手薬指には、アイルランドの伝統的工芸品の指輪である『Claddagh Ring(クラダリング)』を日常生活でもよくはめていました。
もちろん左手薬指には、結婚指輪をしていました。
ウォルト夫妻は、アイルランドを旅行した際に クラダリングを購入したようです。
ちなみに、アイルランド系アメリカ人の元大統領ジョン・F・ケネディも、1963年にアイルランドを訪問した際にクラダリングを購入しています。
上記の写真は、マジックキングダムにあるウォルトの像の指の拡大写真です。
クラダリングの真ん中の部分をよく見てください。
王冠とハートが、手の甲に向かっていますよね。
銅像を制作したときに、間違えた説は違います。
何故かと言うと、オーランドのマダム・タッソー蝋人形館にあるウォルトの蝋人形も、同じ向きで指輪がつけられているからです。
実は、クラダリングの王冠とハートの向きには、重大な意味があります。
・右の薬指につけると、恋愛関係に関心はあるけれど、結婚する予定の相手はまだいない。
・ハートの尖ったほうを、手のひらではなく指先に向け、冠が内側に向くようにつけると現在恋人募集中だと周囲に示すことになります。
・ハートの尖端を手の平へ向けてつけると、思いを寄せている相手がすでにいるという意味になります。
・左手の薬指の指輪は婚約や結婚を示すとされています。
・結婚の誓いを立てる前ならば、クラダリングは婚約指輪として身につけることができます。ハートの尖端を外に向ければ、婚約はしたけれど結婚はまだという意味になります。
・内側に向いたハートは、生涯のパートナーがおり、1人の相手に心を捧げているという意味になります。このような場合、結婚式の場で指輪の向きを逆にします。
噂によると、ウォルトは既婚者でありながら、右手薬指の反対の向きにして身につけることを好んだと言われています。あまのじゃくだった可能性説、が有力ですね。
世界中に移住したアイルランド人
ここ、日本でも10年前の 1992年以降、各地で「聖パトリックデー」のお祝いが始まりました。
何か緑色のものを身につけて、アイルランドの音楽やダンスを楽しみ、パレードをしてお祝い。
大人は緑色のビールを飲んだりします。
大抵は、アイルランドとゆかりのある地域でおこなわれます。
そのうち、イースターやハロウィン同様に世間一般に認知されたら、スーパーなどで緑色のお菓子が売られる日が来るかもしれません。
アイルランドと交流のある島根県松江市では毎年「アイリッシュ・フェスティバル in Matsue」がおこなわれています。
ウォルトが特別な想いを込めた映画を見る伝統
1959年に満を持して、ディズニー映画『Darby O’Gill and the Little People(ダービーおじさんとリトルピープル)』が公開されましたが、思ったように興行収入が伸びず、ウォルトは落胆したそうです。
しかし、聖パトリックデーが世界各地でお祝いされ始めたことにより、多くの人々がこの作品に興味を持つようになりました。
壮大な映画であることに気づき始めたのです。
なんせ、ウォルトが現地調査を含め、約11年もかけた渾身の作品ですからね。
毎年この名作を見ながら、聖パトリックデーを過ごすことが伝統になったようです。