シークレット・コードとは
この世の中には、様々な職業があり、ほぼすべての職種において、そこの従業員だけが知っている「シークレット・コード」が存在します。
業務の効率化を図るために、関係者の間のみで使用されるのが一般的です。
ウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)のキャストたちも、日々それらを使いこなしています。
「シークレット・コード」にはどんなものがあるのか、みていきましょう。
オンステージ&バックステージ
テーマパークやリゾートの中で「オンステージ」「バックステージ」を区別してます。
オンステージとは、ゲストが立ち入れる場所のこと。
バックステージは、従業員しか入ることができません。
※バックステージエリアを覗きたいのであれば、追加料金で特別なツアーを予約することができます。パークから追い出されたくなければ、このツアーで写真を撮ろうなどとは思わないでください。写真撮影は禁止されています。
ここは、バックステージですが写真撮影OKの場所のようです👇
パーク、ショー、アトラクションの略語
多くのアトラクションやショーには、キャスト同士が会話する際に使用するコードが多数あります。
例えば、
ハリウッドスタジオのRock ‘n‘ Roller Coaster Starring Aerosmithは「Coaster」
マジックキングダムのCountry Bear Jamboreeは「Bear Band」など。
また、各パークも短く省略して呼びます。
マジックキングダムは「MK」
ディズニーアニマルキングダムは「DAK」などです。
こちらに詳しくまとめてあります👇
ウォルト・ディズニー・ワールドで使われている略語
キャストメンバーで使われている略語
マジックキングダムで使われている略語
エプコットで使われている略語
ハリウッドスタジオで使われている略語
アニマルキングダムで使われている略語
Code101&Code102(コード101とコード102)
これはアトラクションの機能性を伝えるコードです。
キャストは決してアトラクションが「故障しています」とは言いません。
通常「一時的にご利用いただけません」とアナウンスしますが、キャスト同士では「コード101」と言い、アトラクションの運転再開時には「コード102」と呼び合います。
なぜ、101なの?👇
かつて、カリフォルニアのディズニーランドの北側を走っていた高速道路のナンバリングが「101」でした。※現在は「Interstate-5(州間高速道路5号線)」です。
そのためジョークとして「コード101」は、『hit the road(ドライブに出かける)』と揶揄されていました。
そこから、『ただ今、お出かけ中です = 故障中』となった訳です。
引用 7 Secret Disney Codes – What Are They And What Do They Mean?
Code V or Signal V(コードVまたは、シグナルV)
「コードV」または「シグナルV」は、意外と頻繁に起こっています。
食べ過ぎや飲み過ぎなど、急激の体調悪化で嘔吐してしまい「コードV」が発動することがあるのです。
アトラクション内を汚した場合、一時的に「コード101」を発動させます。
いずれにせよ、清掃員ができるだけ素早く片付けて消毒するのです。
「コードV」について、こちらの記事にも書いています👇
Alpha Unit(アルファ・ユニット)
「Alpha Unit(アルファ・ユニット)」は、緊急事態の際に電話し(911 日本は119番)救急車や消防車を呼ぶことを指します。
ウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)は、どのパーク、リゾートホテルからの通報でも、Reedy Creek緊急サービスラインが駆けつけます。
ここは、オレンジ郡とオロセラ郡地域の病院と連携していて、24時間年中無休でサービスを受けられます。
しかも、搬送先までの料金は無料です。
※病院での治療は実費。
「☎911」してすぐに、マジックキングダム メインストリートに駆けつけたReedy Creek緊急サービスラインの救急車と消防車👇
救急車を呼ぶまでもない、気分の悪さや、ちょっとした怪我などで応急処置が必要になった場合は、パーク内に看護師が常駐している「First Aid(ファースト・エイド)」に行くとよいでしょう。
もちろん処置は無料です。
※薬や包帯、おむつなどは料金を取られます。
食中毒で応急処置を受けた様子のお子さん👇
Signal 25(シグナル25)
ウォルト・ディズニー・ワールドを訪れている間に「シグナル25」が発生しないことを祈るばかりですが、万が一このコード名を耳にしたら避難する準備をしておきましょう。
「シグナル25」は、火災の緊急事態の際に使用します。
その中にはモノレールやテーマパークのアトラクション、または花火ショーや電気系統を使ったショーで発生することもあります。
先ほどの救急車と同じシステムで、Reedy Creek緊急サービスラインの消防車が迅速に駆けつけてくれます。
マレフィセント・ドラゴンが頭から火が出て燃えてしまった事故について。
「シグナル25」が発令されました👇
Signal 70(シグナル70)
広大な広さを誇り、ゲストの数も桁違いのWDWでは、やはり迷子の数が他のパークに比べて多いです。
その場合、安全上の理由からキャストが無線で使う言葉が「シグナル70」または、「Lost Adult(ロスト・アダルト)」です。
直接的に「Lost Child(ロスト・チャイルド)」と言わないのは、保護者がパニックになることを防ぎ、状況を素早くキャストに伝え、捜索を迅速にするためです。
ディズニーのポリシーは「絶対に音楽を止めない」ことです。
しかし、子どもが迷子になったときなど緊急の場合、例外的にパークの音楽は止ります。
もし、そんな緊急事態に遭遇したならば、アナウンスに耳を傾けて欲しいです。
White Powder Alert(ホワイトパウダー・アラート)
WDWが好きすぎて、ここを自分の永久の住処にしたい…と思うゲストが世の中には居ないこともないです。
パークの敷地内には本物の墓地はありません。
しかし、ホーンテッドマンションの墓地を本物の墓地と勘違いして、故人の生前の願いを叶えようと遺灰を撒いてしまうゲストが実際にいるのです。
このことを「ホワイト・パウダー・アラート」と呼び、キャストは仲間に報告をします。
そして、そこのアトラクションでは即座に避難と「コード101」が発令されるのです。
当然のことながら、ディズニーではゲストが敷地内で故人の遺灰や遺骨を撒くことは許可していません。
大切な人の意思を尊重しようと善かれと思って行なった行為が、実際には罪を犯していることになります。
そのゲストは、ディズニー・パークへの入場が永久に禁止されるでしょう。
違法であるにも関わらず、毎年数名の人が「ホワイトパウダー・アラート」を実行しています。
パーク内での遺灰撒きはダメ。ゼッタイ。
Treasured Guest(トレジャード・ゲスト)
このコードは、皮肉がたっぷりと込められています。
元の単語の意味は
「Treasured」・・・大切な、貴重な、かけがえのない、などです。
したがって、「とても大切なゲスト」と表現されます。
しかし、「シークレット・コード」となると、意味はまったく異なります。
なぜなら、ディズニーでは、キャストが否定的な言葉や侮辱的な言葉を使うことが禁じられています。
しかし乱暴な振る舞いや、迷惑極まりない言動を取るゲストが少なからずいるのが事実です。
キャストは、問題あるゲストが、他のゲストに迷惑をかけないように心がける必要があります。
そうして、逆の意味で 「トレジャード・ゲスト」と呼んでいるのです。
「トレジャード・ゲスト」との接客が無事に終わったときに『Have a Disney Day!』と言い合うそうです。
ホッとした感じが滲み出ていますね。
引用 https://www.disneydining.com/secret-codes-disney-cast-members-use-every-day/
さいごの「トレジャード・ゲスト 」は知らなかったです。
たっぷりと皮肉が込められているし、逆転の発想で面白いですね。
「ホワイトパウダー・アラート」の実行犯のように、「トレジャード・ゲスト」も出禁になるのでしょうか。
とにかく、夢の王国で迷惑をかける行為はして欲しくないですね。