伝説のイマジニア ジョー・ロード氏
伝説の元ディズニー・イマジニアのジョー・ロード氏について。
1980年にディズニー・イマジニアリングに入社し、クリエイティブな仕事ぶりを発揮し、天才と呼ばれた方でした。
2020年11月に引退を発表し、2021年1月4日が最後の仕事日でした。
イマジニア時代に監督・監修などされた 主なプロジェクト👇
・メキシコ館(EP)
・ノルウェー館(EP)
・ファンタジーランドの改装(MK)
・キャプテンEO(MK)
・アドベンチャークラブ(MK)
・ディズニー・アニマル・キングダム
・エクスペディション・エベレスト(AK)
・アバター・フライト・オブ・パッセージ(AK)
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ミッション:ブレイクアウト!
・アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ
ディズニーを引退後も モデルとして活躍中?
ディズニー・スプリングスのスイーツ店 Gideon’s Bakehouseに突如登場した トビアス・ブリムストーン博士にそっくりのJoe Rhode (ジョー・ロード氏)。
似ていますよね?
また、トビアス・ブリムストーン博士以外にも、東京ディズニーシーの『タワー・オブ・テラー』のオーナーのハリソン・ハイタワー三世のモデルとなっています。
Maxさんのツイートに反応し、ジョー氏は来日してモデル撮影をしたかのような返信をされていました😁
ジョー氏の巨大ポスターを、早く自分の部屋に飾りたい。
それはどこで手に入れたのですか?
実は、このライドのCMを撮影するために、日本まで飛んで行かなければならなかったのです!
ユーモアのあるやりとりが楽しいです。
こんなに近くで見たことないです。
見れば見るほど似ています👇
奥様の感想
ジョー氏の奥さんはMelody Malmberg(メロディ・マルムバーグ)さんです。
メロディさんは、ウォルト・ディズニー・イマジニアリングの専属ライターを6年間務めていました。
彼女は、『タワー・オブ・テラー』のアトラクションにちりばめられている、夫をモデルにしたハイタワー三世のステンドグラス、肖像画、写真を見て「なんだか奇妙な感じがするわ。」と語っています。
彼女の著書に『The Making of Disney’s Animal Kingdom Theme Park』があります。
テーマパークの裏側の話や、イマジニアについて、環境問題などを考察。
夫のジョー氏が指揮を執る新パークの全貌が明らかになっていて、アニマルキングダムファンにはたまらない一冊となっています。※英語版のみで、日本では販売されていません。
左耳のイヤリングがチャームポイント
ジョー氏の左耳が気にならない人はいないでしょう。
イマジニア時代から、ジョー氏と言えば、左耳のイヤリングがトレードマークでした。
彼はイマジニア入社から5年経った1985年に、イヤリングの装着をします。
1987年からは、旅行したその土地の文化に触れる体験を、イヤリングを通じて再現し始めます。
そこから、彼の人生は一変しました。
行ったことのない土地に行く度に、買い集め、気がついたら約700個以上のイヤリングを保有しているそうです。
先住民族の人から珍しい形や、そこでしか手に入らない特別なイヤリングをプレゼントされたりと、人と繋がる手段にもなっていた、とも語られています。
https://disneydose.com/joe-rohde/
スティラコサウルスの水遊び場
様々なプロジェクトを遂行しながらも、テーマパークへ足を運び、自らもアトラクションを積極的に体験するなど、常にゲスト目線でパークを見ていた方でした。
自身が監督したアニマルキングダムへは、よく通っていたそうです。
お子さんが小さなときに、アトラクションの『Countdown to Extinction』(※現在は『DINOSAUR』)恐竜のプール?で水遊びさせている貴重な映像が残っていました。
設計者の特権と言うべきか、ゲストには、そこが「子供用の水遊び施設」に設計されていた場所だと周知されていませんでした。
しかし、残念なことに3ヶ月ほどでプールは閉鎖されてしまったので、現在は使用禁止です。
恐竜のモデルチェンジ
そのプールの恐竜が、変更されていることに気がつきましたか?
1998年4月22日~2000年5月1日までは、『Countdown to Extinction(破滅へのカウントダウン)』と言う名のアトラクションでした。
そのライドに登場するスティラコサウルスの像がありました。
スティラコサウルスのレプリカ(1998~2000年)👇
スティラコサウルスはジョー氏のお気に入りの恐竜種であったため、噴水の像として選ばれたそうです。
現在の恐竜種はイグアノドン。名前はアラダーです👇
2000年5月19日公開のディズニー映画『DINOSAUR(ダイナソー)』にちなみ、アトラクションが変更され、恐竜のレプリカも、映画に登場する恐竜 Iguanodon(イグアノドン)のAladar(アラダー)に変更されました。
2022年2月9日の午後、ゲストがアニマルキングダムで楽しんでいる最中に、アラダーの塗り替え作業が行なわれました。
通常ならば、閉園後などのゲストがいない時間帯に済ませるであろう作業が、公然と行なわれているのはディズニーとしては極めてまれなことだと思います。
塗り替え作業中の写真が、こちらのブログでたくさん見られます👇
https://blogmickey.com/2022/02/rare-look-at-repainting-of-aladar-iguanodon-at-dinosaur-entrance-in-disneys-animal-kingdom/
ジョー・ロード氏の現在
2021年1月4日にディズニー社を引退したジョー氏は、2021年2月22日 Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクテッィク社)初のエクスピリエンス・アーキテクトとして就任されました。
・ヴァージン・グループの会長が設立した宇宙旅行ビジネスを行う会社。
・2011年、アメリカのニューメキシコ州シエラ郡に世界初の商業用宇宙港「スペースポート・アメリカ」を建設。
・2021年7月11日、会長を含む6人が搭乗した「スペースシップ2」は高度80㎞に到達し、3分間無重力体験をし、1分後 帰還に成功している。
出典: Wikipedia 『Virgin Galactic』より
宇宙体験を楽しめる事業の会社に迎え入れられたジョー氏は、宇宙旅行の設計と指導を行う戦略的アドバイザーとして、現在活躍中です。
インスタグラムの肩書き
ジョー氏本人のインスタグラムに、たくさんの肩書きが書かれています。
Creative Consultant and former Imagineer, artist, traveler, storyteller, conservationist. Opinionated. My own.
クリエイティブ・コンサルタント、元イマジニア、アーティスト、旅行者、ストーリーテラー、自然保護論者。独断と偏見。私自身のこと。(ざっくり日本語訳)
さいごに
40年以上もディズニー社での実績を積み、現在は宇宙に携わる仕事をしていて、凡人とは違う感性を持っている方です。
固定観念を持たず、限界を設定せず、常にポジティブシンキングで人生を楽しんでいるように感じます。
もちろん豊富な専門知識と知性があることが、自信に繋がっているだろうと思います。
ジョー氏は、インタビューの中で「イヤリングが自分自身のアイデンティティであり、
誰もがこのように自分だけの何かを持つべきだ。」と提唱されていました。
独自の個性を持つことが、とても大事だと教えてくれています。
「出る杭は打たれない。」アメリカ的な発想が好きです。
追記です。
2022年9月11日 ご自身の誕生日に、D23Expoへご家族と駆けつけたジョー氏。
トレードマークのイヤリングは健在です!
ファンに囲まれての写真撮影タイム。幸せそうな笑顔が素敵です👇