マジックキングダムの花火ショー「Disney Enchantment」
ウォルト・ディズニー・ワールド（WDW）の50周年を彩るナイトショー「Disney Enchantment」は2021年10月1日から始まっていました。
詳しい解説はこちらからどうぞ👇
「Disney Enchantment」がマイナーチェンジ
2021年10月から 10ヶ月強の時を経た2022年8月22日に、最初のイントロ部分と最後の部分がマイナーチェンジされたのです。これにはびっくり。
WDWの50周年を祝う形での、とても嬉しいマイナーチェンジとなりました。
イントロで、ディズニーワールドを作り上げた、ウォルディズニーディズニー、更にはミッキーマウスの姿がシンデレラ城に映し出されたのです。
この演出に、鳥肌が立ったゲストが続出でした。
フロリダに「第2のディズニーランド」を作る計画発表のビデオ「1966 EPCOT Film – The Florida Project 」の映像からの抜粋です。
マジックキングダムのオープンは、1971年10月1日です。
その約5年前に、ウォルトはこの世を去っています。
ウォルト亡き後、兄のロイはウォルトの遺志を引き継ぎ「ウォルト・ディズニー・ワールド」の開園に尽力しました。
ロイがいなければ、マジックキングダムは存在しなかったかもしれません。
そのロイが、ミッキーと一緒に行なった感動的な「開園宣言」の肉声が流れます。
悲しいことに、約2ヶ月後、ロイもこの世を去りました。
新たに追加された箇所
ナレーション
今回追加された、イントロは約3分間。
始まりのテーマソング「You Are the Magic」のファンファーレで始まり、いつものように花火が上がります。
「You Are the Magic」の曲に入る前に、ナレーションが流れます。
このナレーションが少し変わりました。
Good evening.
Tonight, we gather in a most enchanted kingdom.
One overflowing with magic.
And once upon a time, it all began with a dream.
こんばんは。
今宵、私たちは最も魅惑的な王国に集っています。魔法で満ち溢れた王国です。
昔々、それは夢からすべてが始まりました。（ざっくり日本語訳）
1966年 エプコットフィルム（フロリダプロジェクト）
ここからが、追加されたイントロ部分です。
そして「When You Wish Upon a Star」のインストゥルメンタルと共に、花火が上がります。
「1966 EPCOT Film – The Florida Project 」から抜粋したナレーションが流れます。
Yesterday, Disneyland and the New York World’s Fair.
Tomorrow, a project so vast it has already been called a whole new Disney World.
昨日は、ディズニーランドとニューヨーク世界博覧会。
明日は、まったく新しいディズニーワールドと呼ばれるほど、壮大なプロジェクトが待っています。（ざっくり日本語訳）
ナレーションの間に、次の映像が映し出されます。
カリフォルニアのディズニーランドの開園の様子👇
「イッツ・ア・スモール・ワールド」アイコンのからくり時計も出てきます。
フロリダ州の地図👇
ウォルト、フロリダ州知事、ロイで行なった記者会見👇
フロリダ・プロジェクト
そしてウォルトが登場し、夢を語ります。
As you can see on this map.
We have a perfect location in Florida.
There’s enough land here to hold all the ideas
and plans you can possible imagine.
この地図をご覧ください。
フロリダという絶好のロケーションにあるんです。
ここには、あらゆるアイデアや、計画を実現するための十分な土地があります。
（ざっくり日本語訳）
再びフロリダ州の地図👇
マジックキングダムを測量中👇
・ウォルト
・ジョー・ファウラー(Joe Fowler)
・カード・ウォーカー（Card Walker)
WDW全体の計画地図👇
「1966 EPCOT Film – The Florida Project」について
WDWの計画を初めて発表するために制作されたフィルム映像が「1966 EPCOT Film – The Florida Project」でした。
WDWの場所、開発概要、EPCOTの計画を披露しています。
亡くなる2ヶ月前の撮影です。
ウォルトが関わったアトラクション
ウォルトの姿が消え、城全体が青く染まります。
1964年のニューヨーク世界博覧会と、ウォルトが関わったアトラクションのキャラクターが次々と現われ、その代表曲が短く流れます。
・「Yo Ho 」カリブの海賊
・「it’s a small world」イッツ・ア・スモール・ワールド
・「Grim Grinning Ghosts」ホーンテッドマンション
・「There’s a Great Big Beautiful 」カルーセル･オブ・プログレス
WDW開園宣言
1971年10月25日にロイが、亡き弟のウォルトと、ウォルト・ディズニー・ワールドに捧げる「開園宣言」の音声が流れます。
Walt Disney World is a tribute to the philosophy and life of Walter Elias Disney.
May Walt Disney World bring Joy and Inspiration and New Knowledge to all who come to this happy place …a Magic Kingdom where the young at heart of all ages can laugh and play and learn-together.
Dedicated this 25th day of October 1971.
ウォルト・ディズニー・ワールドは、ウォルター・イライアス・ディズニー（ウォルトの本名）の哲学と人生への賛辞であります。
ウォルト・ディズニー・ワールドが、すべての人に喜びとインスピレーションと新しい知識をもたらす 幸せな場所になりますように・・・
あらゆる年齢の心の若い人たちが笑い、遊び、学ぶことができる魔法の王国、それがウォルト・ディズニー・ワールドなのです。
1971年10月25日 この日に捧げます。
（ざっくり日本語訳）
1964年のニューヨーク世界博覧会「イッツ・ア・スモールワールド」のコンセプトの説明をするデザイナー兼アーティストのメアリー・ブレアとディズニーとキャストメンバー👇
Walt Disney’s Enchanted Tiki Room
1963年にオープンした「魅惑のチキルーム」👇
Primeval World Diorama（プライマル・ワールド・ジオラマ）はディズニーランド鉄道にあります。1964年のニューヨーク世界博覧会の「フォード・マジック・スカイウェイ」のアトラクションの一部でした👇
「ファブ５」もようやく登場！
パレードで馬車に乗ったシンデレラが手を振っています。
ミッキーマウス登場
ミッキーシェイプの風船がたくさん上がり、ミッキーがバルコニーに降り立ちます。
そして、こちらがミッキーがセリフ。
Oh boy, this place sure is swell!
Some folks like to say that it all started with a dream.
But you wanna know what makes this place real special?
It’s you!
Each and every one of you.
Any time you set foot here, you leave this place brighter than it was before.
Because you are the magic!”
いやあ、ここは本当にいいところだ。
すべては夢から始まったと言う人もいるんだ。
しかし、この場所を本当に特別なものにしているのは何だか知りたい？
それは君だよ！
みんな、ひとりひとりなんだ。
ここに足を踏み入れる度に、前よりも明るくなって帰っていく。
なぜなら、君こそが魔法だからだよ！
（ざっくり日本語訳）
ここまでが、新しく追加されたものです。
エンディングテーマにミッキーが再び登場
その後ショーは、通常通りに最後まで続きます。
ショーのフィナーレでは、ミッキーがバルコニーのプロジェクションとして再び登場し、
You are the magic！
のセリフを言います。
この演出は最高だと思います。
ミッキーが言ってくれる方が、断然嬉しいですよね。
新旧を比べた動画
以前のバージョンとニューバージョンの両方をまとめてくれている動画です👇
旧バージョン イントロ: 0:04
新バージョン イントロ: 0:43
旧バージョン エンディング: 3:33
新バージョン エンディング: 3:58
ディズニー側とファン側の認識のズレ
どう感じましたか？
WDW開園からちょうど50年の記念日に、満を持してデビューした花火ショーでした。
多くのファンは、ウォルト＆ロイの功績、WDWパークの歴史、懐かしのキャラクターなど、ノスタルジーを感じるショーを期待していたと思います。
しかし、残念ながらそれとは全く違ったショーでした。
ディズニー側とファンとの間で、認識がどうやら違っていたようです。
ディズニー側の認識
ディズニー側は、50周年を起点にして、その先を見据えたショーになることを望んでいました。
過去を振り返らず、これからの未来に向けての出発点にしたかったようです。
ファンの認識
ファンは、ウォルトとロイのディズニー兄弟が最後の人生をかけて作り上げたWDWの50周年を、素直にお祝いし、みんなで喜びを分かち合いたい。
とにかく、ウォルトとロイに感謝したいし、ミッキーマウスなどのキャラクターの他に、クラシックなキャラクターも見たかった想いが強かったようです。
アンケートの結果
ファンの期待していた通りにならず、的外れなショーになってしまった結果、今までにないくらいコメントやクレームが、ディズニー側に送られたそうです。
そこでディズニーは、花火ショーや50周年記念全体のイベントについてファンにアンケートを取り、今回、イントロとエンディングの追加＆変更をしたのです。
ノスタルジーを感じるWDW50周年花火ショー
色々なコメントを読んでみました。
今回の追加＆変更で、更に「Disney Enchantment」が好きになったファンが続出しています。
やっと、ノスタルジーを感じられるショーになった。とか、ウォルト＆ロイ・ディズニー兄弟が出てきて涙が出ました。とか、ミッキーのセリフ最高！などです。
まだまだ、全然もの足りないと、辛辣な意見も多々ありますが。。。
気になるのは、いつまで「Disney Enchantment」が続くのかです。今のところ発表はありません。
2022年9月9日～11日にD23 Expoが、アナハイムで行なわれます。
そこで「今回のショーについて」や「ショーも終了時期」などについての話がされるかもしれません。
来ました！嬉しいお知らせが！！！
2023年に、ウォルト・ディズニー社は創立100周年を迎えます。
D23 Expoでは、100年の軌跡を辿る展示がたくさん見られるそうです👇
