Club 33とは
Club33について知っていますか?
なんとなく、ぼんやりとであれば説明できるけれど、詳しい内容や場所はベールに包まれていて知らない方が多いのではないでしょうか。
東京ディズニーランドや上海ディズニーランドにも クラブ33はありますが、このブログでは、アメリカのClub33についてフォーカスし、記事をまとめていきます。
いきなりですが、私もClub33の詳細などはよくわかりません😅
ネットに出ている情報が極端に少ないからです。
なぜなら、クラブ内は撮影禁止の厳しいルールがあります。
また、レストランなどの体験レビューも禁止です。
そのため、内部情報や会員の秘密?がほとんどネットに漏れてきません。
それでも少ない情報の中、なんとかまとめていきたいと思います。
Club33メンバーシップ 会員のための優雅な空間
簡単に説明するとClub33は、ディズニー・パークが提供する最も豪華で高級な会員制のプライベートクラブです。
ディズニーファンの中でも最も裕福な人たち(トップオブトップのディズニーファン?)が会員になり、一般的なゲストとは違う形で、ディズニーパーク内の高級なラウンジにて食事、様々な体験、サービスを受けることができます。
既存の会員(家族会員含む)からの紹介か、厳しい会員資格の審査条件をクリアした方しか、Club33に入会できないのが現状です。
一般人には、ほど遠く秘密めいた高級会員クラブで「一見さんお断り」の雰囲気が漂っています。
Club33の設立理由
そもそもClub33を作った理由はなんだったのでしょうか。
それは、GE社の要望を受けて、ウォルト自身が計画し建設されたのです。
経緯をまとめました👇
1964年まで遡ります。
ニューヨーク万国博覧会に、ディズニー社がゼネラル・エレクトリック(GE)社のパビリオンに出展したときのことです。
このパビリオンは大成功を収めました。
万博後にGE社は、ディズニーランド「カルーセル・オブ・プログレス」の設置(1967年)に賛成し、スポンサー継続を申し出ます。
GE社の幹部は、その見返りとして、アトラクションの中に専用ラウンジ設置を要望。
しかし、ディズニーランドのアトラクション内ではアルコール禁止のため、それは難しいと説明。
そこで、ウォルトは現在開発中のニュー・オーリンズ・スクエアになら、ラウンジを作るスペースがあるのではと思いつきます。
実は、それまでもVIPを特別にエスコートするレストランは存在していました。
ディズニーランドのセントラル・プラザ・インのRed Wagon Inn(レッド・ワゴン・イン)です。
オープン以来、アメリカ大統領、外国の王族、国家元首など様々なセレブリティを招いてきました。
1960年代のレッド・ワゴン・イン👇
しかし、GE社以外にも、支援してくれる他の企業、エリート階級の方や友人のためのプライベートラウンジ(お酒が飲める大人だけの洗練された空間)が必要だと、ウォルト自身も常々考えていました。
ニューヨーク万博で目にした、複数のパビリオンで、お酒を飲みながら会食をするエグゼクティブVIPラウンジを参考に、構想を練っていきます。
レッド・ワゴン・インについて👇
ウォルトのアイディア
ウォルトのアイディアは、ざっくりとこのような感じでした👇
・一般大衆と区別して、人混みとは無縁で特別な待遇をサポートできる場所。
・投資家とビジネスプランを練れる場所。
・映画関係者との打ち合わせをする場所。
・親しい友人を招いて談笑する場所。
・最高級のコックを雇い、優雅な食事ができる場所。
・喫煙室では、富裕層とビジネスの取引ができる場所。
・実際に映画で使用された小道具を飾る場所。
・世界中から集めた、趣味の絵画を飾る場所。
などなど。
建築前のニュー・オーリンズ・スクエア コンセプトアート👇
Club33オープン直前のニュー・オーリンズ・スクエア👇
1967年 ディズニーランドにClub33がオープン
Club33の建築から内装、家具の細部に至るまでウォルトが直接、担当者を指名しました。
・建築は、JQコンストラクション。
・コンセプト画は、ウォルト・ディズニー・イマジニアリングのドロシア・レドモンド氏。
・内部装飾は、セットデコレーターのエミール・クーリ氏。
※彼はディズニー夫妻と、ルイジアナ州ニュー・オーリンズに、アンティーク家具の買付けをしています。
しかし、建設中にウォルトは亡くなってしまいます。
その半年後の1967年6月15日、ウォルトの遺志を受け継ぎ、忠実に再現されたClub33は悲願のオープンを果たします。
当初Club33は、企業スポンサーや関係者のみの利用を想定していました。
その後、個人利用も可能とします。
設立日からClub33は、ディズニーランド・パーク内でアルコールを提供する唯一の場所でした。
ようやくWDWにもClub33が!
ディズニーランドは、ニューオーリンズ・スクエアに1967年設立されましたが、
長らくウォルト・ディズニー・ワールドには、Club33は存在しませんでした。
2017年にようやく建設計画が発表されます。
4つのパークに、それぞれ異なったテーマを持つClub33が作られました。
・2018年 ハリウッドスタジオ
・2018年 マジックキングダム
・2018年 エプコット
・2020年 アニマルキングダム
ちなみにアメリカ以外では、
・1983年 東京ディズニーランド
・2016年 上海ディズニーランド
のClub33があります。
なぜ33なの?理由は??
Club33の「33」の数字の意味は??
個人的にとても気になります。
ウォルト・ディズニー・カンパニーは、公式でこのように説明しています👇
まさにここの住所がロイヤル・ストリート33番地です👇
公式がこのように言っているのだから…そうなんだ、と思います。
しかし、アメリカ国内では「33」にまつわる噂が色々と存在しているのです。
ネットに氾濫する噂 3選
ここでは、3つの噂をご紹介します。
① Club33建設・オープン時に関わった、33の企業にちなんで名づけられた説。
もちろんGE社も入っています。
② 1933年はアメリカが禁酒令を廃止した年で、Club33はディズニーランド・パーク内で唯一アルコール飲料を提供する場所だった説。
③ フ◯ーメ◯◯ンの33階級にちなんでいる説。
※ウォルト自身がフ◯ーメ◯◯ンであったことを裏付ける具体的な証拠はないようです。
しかし、1919年にミズーリ州カンザスシティで設立された、メ◯◯ンの後援をする青年組織(12〜21歳)のデ◯◯ー騎士団に所属していた証拠はあるようです。ちなみに兄のロイはフ◯ーメ◯◯ンだったようです。(趣旨がブレるのでこれ以上詳しくは書きません🤐気になる方はご自分でお調べください。)
以前、隠れミッキーのような「隠れアイテム」が、ウォルトがフ◯ーメ◯◯ンだったと裏付ける証拠と、話題になったことがあります。
マジックキングダムのビッグサンダーマウンテンの麓にある、ビッグサンダーマイニングが所有するドッグには、様々な仕事道具(コテ、小槌、コンパスなど)が置いてあります。
→※仕事道具自体が、石工職人(フ◯ーメ◯◯ン)であることを示すシンボル?
その中のひとつに H.ABIFF’S WORKING TOOLS と書かれている木箱がありました。
H.ABIFF(ハイラム・アビフ)は、ソロ◯ン神殿を建設に関与したマスターメ◯◯ンの名前だそうです。
百聞は一見にしかず👇
※投稿主は、Jungle RiverではなくRivers of Americaの間違いだと訂正されています。
しかし、ゲストからの指摘?苦情?を受けて、現在この木箱は撤去されています。
引用 https://en.wikipedia.org/wiki/Club_33
メンバーになる必須要件
アメリカのClub33に入会を希望する方がもしいるとしたら、かなり難しい話です。
しかし、入会の条件や審査の進め方など、気になることだらけなので調べてみました。
ディズニーランド(DL)と、ウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)ではメンバーの価格など違いがたくさんあります。
また、ビジネス会員と個人会員では内容が全く違います。
DLのClub33の会員であれば、WDWのClub33利用はできません。
両方の会員資格を所持しているか、他の会員からの紹介がないとWDWのClub33は利用できません。
逆もまた然りです。
メンバーシップ会員権の価格
Club33の会員権は、
・エグゼクティブメンバーシップ
・プラチナメンバーシップ
・ゴールドメンバーシップ
・シルバーメンバーシップ
に分かれています。
ディズニーランド(DL)の会員費用👇
・初期費用 40,000ドル
・年会費 10,000ドル
・諸費用 25,000ドル(毎年)
※メンバーシップによって価格は異なります。
※ディズニーランドのClub33は、「より格式高い」クラブを備えているため、費用が高くなります。
※Club33の会員とそのゲストは、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーのカーテイ・サークルにある1901ラウンジと、ドリーム・スイートの利用が可能です。
ウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)の会員費用👇
・初期費用 33,000ドル
・年会費 15,000ドル
※諸費用なし
参考までに、アメリカの2021年の平均年収は 約60,000ドルです。
DLの会員費用は、軽く年収を超えます。
平均を超える富裕層しか入会できないのは、明白ですね。
メンバーシップの会員特典
・プレミアパスポート(会員、配偶者、26歳未満の子ども)
・プライベートVIPツアー(1日)年間5回
・プライベート・コンシェルジュ・サービスの利用
・FastPass+の発行(枚数制限あり)
・パーキング無料
・Club33オリジナルグッズ購入
・キャラクターを予約して貸切のパーティーも可能
などなど
特別なパーティーも
会員は、誕生日、クリスマスなどのホリデー、ビジネスのイベントなど特別な日のためにClub33を貸切にすることも可能です。(キャラクターも呼べます)
開場時間は
・ランチ 11時
・ディナー 17時
※予約時間から30分過ぎてしまうと、キャンセルされます。
ウェイティングリスト
Club33は、初期費用・年会費を支払う能力があったとしても、メンバーになることは難しいです。
特にディズニーランドのClub33は、1カ所しかないし、敷地の拡張が難しいため受け入れ人数がどうしても少なくなってしまいます。
明確な人数は公式では発表されませんが、噂では500人と言われています。
いつでも募集しているわけではなく、メンバーの退会などで空きが発生しないと入会できません。
しかも、ウェイティングリストは800人もいるのではないか、との噂もあります。
最終的なメンバーに選任されるには、審査などの関係で最長14年間待った方もいるようです。
この方は10年待って、ディズニーランドのClub33会員に👇
SNSのコメントを見ていたら、申し込んだのに全然返事が来ないとか、既存の会員の紹介が欲しいなどの(図々しい😅)声がたくさんありました。
元会員の方のコメントの要約👇
※2018年の事例です。
入会するにあたり、収入は関係ありません。
最初に送るメールが大変重要です。
ディズニー愛を大いに語り、入会したい理由を明確にしてください。
面接時も、同じようにディズニー愛を語ってください。
ディズニー側が求めている「メンバー・プロファイリング」とマッチするしか方法はありません。
やるべきことをやったら、最後は返事が来るまで祈るしかありません。
クラブメンバーからの紹介は大変有利です。
しかし、単なる知人は紹介できません。
収入は関係ないと言い切っていますが、関係なくはないでしょ😓
庶民の稼ぎでは、到底無理です。
書類審査で不合格でしょう。
それ以外は、結局「メンバー・プロファイリング」とのマッチングに尽きますね。
また、Club33に入会することが「バケットリスト」(死ぬまでにやることリスト)だと言う声も多かったです。
「死ぬまでに行きたい場所」でマジックキングダムのクリスマスが選ばれていました👇
まずはメールで確認を
残念ながらディズニーランドのClub33は、現在新規入会の申込みはしていません。
空き状況を知りたければ、手紙を送って尋ねるしか方法はなさそうです。
※会員状況について、しつこく問い合わせるとブラックリストに載る可能性があるようです。
不利な状況にならないよう注意が必要です。
ウォルト・ディズニー・ワールドリゾートのClub33については、空きがありそうです。
メンバーシップの詳細を尋ねたり、入会を希望する際は、Club33@WaltDisneyWorld.comまでメールをして欲しい、とのこと。
会員数は流動的ですが、面接はぼちぼち行なわれています。
とある方は、コンテンポラリー・リゾート内のミーティングルームで面接を受けたようです。
詳細は明かせないけれど、とても濃い内容だったそうです。
合格のメールは、面接から半年後でした。
会員剥奪の可能性もあります
何年も待って会員になれたのに、以下の行為をすると会員剥奪もあり得るので注意したいところです。
・勧誘行為
・冒涜行為
・みだらな行為
・携帯電話のマナー
・動画撮影の禁止
・不適切な服装⇒タンクトップ、スウェット、ショートパンツ、水着、ビーチサンダルは禁止
など。
キャスト募集の件
入会したくても入会できないClub33ですが、キャストメンバーになれば出入り自由です😁
いったいどのような仕事内容なのでしょうか。条件も気になります。
キャストメンバーは「メンバーサービス・スペシャリスト」と呼ばれています。
Club33の各メンバーに対して、コンシェルジュレベルのサービスを提供し、マジカル・エクスペリエンスな体験を奉仕する仕事です。
DLのメンバーサービス・スペシャリスト
Club33 接客係 / 執事
・会員に歓迎の挨拶。
・館内において、個々のニーズを予測し最高のダイニング体験を提供。
・積極的かつフレンドリーな態度で接し、スピード感のある仕事をする。
・初任給は、時給15.45ドル。
Club 33 テーブルサービス
・会員に歓迎の挨拶。
・チェックイン作業。
・食べ物や飲み物のサービスを提供。
・初任給は、時給15.45ドル。
https://insidethemagic.net/2021/08/disney-club-33-hiring-ad1/
※要約して箇条書きにしています。
WDWのメンバーサービス・スペシャリスト
会員と継続的に関係を築き、プロフェッショナルかつパーソナルなサービスを提供する仕事
・会員からの電話やメールに対応し、WDWの訪問計画やリクエストのコーディネートを行う。
・リゾートルームの予約、チケットの販売など。
・会員情報や好みを、顧客管理情報に取り込む。
・会員の要望を満たし、追跡調査し、フォローアップを行う。
・会員のニーズを訪問前から訪問後まで完全に分析し、関連するニッチな体験や、ツアー、イベントへの参加を提案。
・会員との秘密保持。
※要約して箇条書きにしています。
・1年以上のゲストサービス業務経験。
・人とのパートナーシップを構築する能力。
・複雑な状況を解決する能力。
・新しいバケーション体験を与えられる創造性。
・複数のリクエストへの状況を把握する高度なスキル。
・Windows環境での、基本的なコンピュータースキル。
・週末や休日出勤、変則シフトに対応。
※要約して箇条書きにしています。
メンバーサービス・スペシャリストは、Club33会員との関係を築き、好みやニーズをすべて把握し、卓越したサービスを提供し、バケーションに関するすべてを把握しなければなりません。
Club33は非常に高価で特別な会員権であるため、究極のサービスを提供することは当然のことでしょう。
余談ですが、DLの時給は判明しましたが、WDWの時給は不明です。
初任給は思ったより、そんなに高くないですね。
昇級制度を利用して、メンバーサービス・スペシャリストの質を高めていく手段なのでしょう。
子どもの頃の夢がかなった人物
子どもの頃に見た Club33 のパンフレットが強烈なインパクトを与え、イマジニアになった方がいます。
Eddie Sotto(エディー・ソット氏)は、WDI(ウォルト・ディズニー・イマジニアリング)で13年間活躍されました。
1994年~5年間、WDIのコンセプトデザインの上級副社長に任命されます。
その間、DL、WDW、TDL、DLP(パリ)のプロジェクトに関わりました。
また、アトラクションのナレーションもされています。
・ファンタジー・ランド
・プーさんのハニー・ハント
・魅惑のチキルーム
などなど。
エディー・ソット氏とClub33
Club33との想い出を語っています。
子どもの頃、このパンフレットを読みあさっていました。
すべてが洗練され、高級で、そして何より…大人だと感じたものです。
ファンなら誰でも同じような体験ができるようにしたいと思ったのです!
ウォルトのイニシャルが隠されているエレベーターもあるのですよ。
まとめ
夢の国の事業が成功し、一般人が入れない特別な場所を作り、特別な人のために部屋を作りたくなるのは当然のことだと思います。
最初は、秘密裏に活動するための場所?と怪しげな思いがありましたが、全然違いました😉
ウォルトが考案したClub33のコンセプトは、特別な人のための聖域空間でした。
現在のClub33は、会員のためのラグジュアリーでな空間で、最高レベルのおもてなしと料理が提供され、パークでは味わえない「洗練され優雅なひととき」が過ごせる場所です。
匿名性があり守られている感じが、神秘的で魅力的なのかもしれません。
大金を支払ってでも、それに見合う対価があるのでしょう。
実際に、トム・ハンクス、エルトン・ジョン、ジョニー・デップやカニエ・ウェスト、キム・カーダシアン(2022年11月28日 離婚成立)などのセレブリティ達も、頻繁に訪れています。
庶民にはほど遠い、億万長者のためのClub33について少ない情報でしたが、なんとなくわかっていただけたでしょうか?
DLのClub33について。2部に分けてまとめました👇
WDWのClub33について👇
ディズニーランドのClub33は、ニューオーリンズ・スクエアのブルーバイユーレストランの隣に位置し、そこの住所がロイヤル・ストリート33番地であるため。