Walt Disney’s Carousel Of Progress過去から未来へ
マジックキングダムのトゥモローランドにある「カルーセル・オブ・プログレス」のアトラクションについて。
アトラクションの説明
アトラクションについて👇
・ゲストは座ったまま、ステージが回転する円形の劇場スタイルのアトラクション。
・とあるアメリカの一般的な家庭が20世紀〜21世紀を通して、技術進歩によって生み出される便利さや新しいアイテムの様子を垣間見れます。
・21分間のライド。
・わりと快適なイスなので、雨の日や休憩を兼ねて見る人も多いです。
1974年建設中の写真👇
回転型のアトラクションなので、地下ではこのような装置が設置されています👇
アトラクションの歴史
アトラクションの歴史👇
- 1964年ニューヨーク万博にてGE(ゼネラル・エレクトニック社)のパビリオンとして建設される。
- 万博終了後、1967〜1973年までカリフォルニアのディズニーランドへ移設。
当時、世界初の技術を体感したゲストは大いに驚き、そして喜んだそうです。 - 1975年〜は、スポンサーのGE社の要請により、マジックキングダムへ移設。(1975年1月15日オープン)
テーマ曲は、スポンサーからの要請で『There’s a Great Big Beautiful Tomorrow』から『The Best Time of Your Life』へと一新。もちろんシャーマン兄弟によるもの。 - 1993年に、オリジナル版への敬意を込めて「ウォルト・ディズニー・カルーセル・オブ・プログレス」と改称。そのときに、各シーンを祝祭日(バレンタインデー・独立記念日・ハロウィン・クリスマス)に結びつけてリニューアルする。
テーマ曲も再び『There’s a Great Big Beautiful Tomorrow』に変更。
ニューヨーク万博のカルーセル・オブ・プログレス
(左上の外観はディズニー・ランドです)👇
ディズニー・ランド時代の「カルーセル・オブ・プログレス」👇
なんと、ウォルト本人が企画設計を担当しているのです!
このアトラクションが大のお気に入りだったようで、
絶対に終了させてはならないと宣言したそうです。
なので、リニューアルは時代に合わせて変更されていくでしょうが、永遠に残り続けるアトラクションと言えます。
印象的な曲にのせて♪
テーマ曲 There’s a Great Big Beautiful Tomorrow
一度聴くと耳に残る
”There’s a Great Big Beautiful Tomorrow”
「素晴らしく 大きな 美しい明日がある」
未来に大いに希望を抱かせる感じが、いいですね。
いかにもウォルトが好みそうなタイトルだと思います。
“It’s a small world” の楽曲で有名なシャーマン兄弟が担当しています。
このテーマ曲が使用されたのは
・1964~1965年のニューヨーク博覧会
・1967~1973年カリフォルニアのディズニーランド
・1994~現在 マジックキングダム
です。2021年現在、34年間も使用されています。
これからもずっとこのテーマ曲で続いていくでしょう。
(※ TDLのトゥモローランドでアップテンポにアレンジされてBGMとして流れています)
全文の英語歌詞と日本語訳はこちらのブログからどうぞ👇
テーマ曲 The Best Time of Your Life
1975年に、カルーセル・オブ・プログレスのアトラクションがマジックキングダムへ移設されることに決まるとスポンサーのゼネラル・エレクトリック(GE)社から、このような注文が入りました。
・アトラクション自体が時代遅れ。
・テーマ曲も古くさくて、自社のブランドイメージに合わない。
まずは、アトラクション。時代に合わせた内容に一新されます。
そしてテーマ曲。
GE社の新社長からシャーマン兄弟にこう伝えられます。
「明日を待つのではなく、今日のことを話したいんだ。」
※スポンサーの要求は、「今すぐにでもGE社の家電製品を買って欲しい。」
スポンサー様の意向は無視できませんからね。
この要望に応えるためにシャーマン兄弟は『The Best Time of Your Life』を作ります。
そして約17年間、この曲が使用されました。
息の合った3人
ウォルト自身が「カルーセル・オブ・プログレス」について説明をしてくれている動画です👇
裏側がわかって興味深い!
この動画を見てからアトラクションに乗れば楽しさが倍増すこと間違いなしです。
次の動画はニューヨーク万博前の宣伝のビデオです。
シャーマン兄弟とウォルトの三人の息の合った共演。
こちらも必見です👇
ざっくり日本語訳(抜粋)
なかなか良い出来だね。
実に正しいスピリットだ。
私たちのソングライターである、
ウォルト・ディズニー・スタジオのディックとボブ・シャーマン。
シャーマン兄弟は私たちの映画やテレビ番組のために
素晴らしい曲をたくさん書いてくれています。
この曲は、特にみなさんのために書かれたもので
ニューヨーク万博会のゼネラル・エレクトリック・パビリオンの精神を捉えていると思います。
君たちどうもありがとう!
みなさんにさようならを言って。
(シャーマン兄弟)さようなら。
「美しい明日は夢のまた夢」
このキャッチフレーズは、私たちの未来を示しており
このパビリオン全体のテーマでもあります。
たとえば、これが “General Electric Carousel Theater” の縮尺モデルですが
観客自身がステージの周りを座ったまま見ることができる劇場です。
俳優ですか?
彼らは実在の人物ではありませんが、才能あふれる面白いキャストです。
私たちはこれをオーディオアニマトロニクス人形と呼んでいてね。
人間のように話したり、動いたりもできるのです。
カルーセル・シアターでは、
電気の発達によって人生がどのように変化してきたのかを
暖かみのある楽しい描写でお見せします。
GEパビリオンの各エリアでも同様に刺激的で
ユニークなエンターテイメントの計画をしています。
それでは、ニューヨーク博覧会でお会いましょう!
オーディオアニマトロニクス
カルーセル・オブ・プログレスで使用されているオーディオアニマトロニクスたち。
犬のローバーの中身はこんななん?👇
これは一体誰のスペアなのでしょうか👇
ちょっとショッキングなシーン。
ジョン(父)の右手が…消えてます👇
こちらは左手👇
オーディオアニマトロニクスについて触れている記事です👇
貴重なショット👇
追記 「第四幕」がリニューアルされました!
2022年7月1日に「第四幕」のオーディオアニマトロニクスがリニューアルされました。
久しぶりのリニューアルです。
家族全員、今どきっぽくなりました。
詳しくはこちらの記事でどうぞ👇
感想
テーマ曲の感想
『There’s a Great Big Beautiful Tomorrow』と『The Best Time of Your Life』の両方の曲を聞き比べしてみました。
どちらとも、アップテンポでポジティブなメッセージを伝えていて素晴らしい曲です。
しかし、シャーマン兄弟が誰に向けて曲を作ったか、背景を思い浮かべてしまうとちょっと複雑。
『There’s a Great Big Beautiful Tomorrow』 は常に夢を追い続ける、親愛なるウォルトのため。
『The Best Time of Your Lie』 はGE社のためのコマーシャルソング。
そんな風に聞こえませんか?
シャーマン兄弟も『There’s a Great Big Beautiful Tomorrow』の方が気に入っていたようです。
『There’s a Great Big Beautiful Tomorrow』👇
『The Best Time of Your Life』👇
アトラクションの感想
マジックキングダムへ訪れるゲストの中でも、このアトラクションが、
「好き」と「そうでもない」に分かれるようです。
年齢層の違いかもしれません。
年齢が高めの人は、子どもの頃の想い出と、ノスタルジックを感じるのが好きで、
若い世代の人は、暗めのシアターで人形が喋っているだけでつまらないと。
私はアメリカ人ではないので、このアトラクションを通じて、アメリカ人が築いてきた歴史を簡単に知れたのが楽しかったです。
日本とは違う文化の発展を、楽しく学べるアトラクションだなと。
これから、急速に時代が発展して便利な世の中になっても、歴史から学べることはたくさんあると思います。
だから、古くさいだとか、つまらないだとかの意見もあるだろうけれど、このアトラクションはなくなって欲しくないです。
実際には、なくならないアトラクションです!
全編英語でわからなくて、いまいち楽しめないと言う方へ。
章ごとに分けて、ざっくりとした日本語に訳してみました。
カルーセル・オブ・プログレス “第1幕 春 20世紀の変わり目” です👇
カルーセル・オブ・プログレス “第2幕 夏 1920年代” です👇
カルーセル・オブ・プログレス “第3幕 秋 1940年代” です👇
カルーセル・オブ・プログレス “第4幕 冬 現在” です👇